宮崎県西都市を中心に活動している宮崎合気道会グループ「合気道元徳会」道場長による武道コラム - サムライハートSamurai Heart。私達は、合気道の素晴らしさを一人でも多くの人に伝えたいと考えています。興味のある方は、ぜひ一度見学にお越しください。詳細は、合気道元徳会のホームページをご覧ください。

2020年6月27日土曜日

合気道と気品

 剣道の持田範士が残された「剣道と気品」という文章があります。

 合気道家にも必見の文章だと思いますので紹介します。


 「剣道と気品」

  剣道を修行する上に、種々の目標を立てることができようと思う。昔から「大強速軽」ということがあるが、これなども誠によい教えで、大きい、強い、速い、軽妙な剣、それぞれ修行の目標となるものである。

 すなわちこの意味から「気品」ということも剣道修行上の大切な一目標になろうかと思う。

  強いということももちろん重要なことであるが、強いだけでは物足らない。「強い剣道」であると共に「気品ある剣道」でありたいものである。

 あの人の剣道に「気品」があるとか無いとかは誰にも自然に感じられるものであるが、然らばその気品とはどんなものであるかという段になると、容易に言い表し難い。気を花に譬うれば、気品はその薫りのようなものではあるまいか、あるいは心を光になぞらえれば、気品はその映ろいのようなものではあるまいかと思う。

 …持田範士が剣道に何を求めていたのかがよく解る文章ですね。
 以前に、インターネットで確認しましたが、確かに気品溢れる剣道をされています。


  俗っぽい表現ですが、まさに「横綱剣道」…。

  最近では、中国意拳の姚兄弟も気品溢れる動きをされています。

  姿勢や心構えが風格として表れるのも一つの理由でしょう。

  理由はどうあれ、このような方はかっこいいですね。憧れます。

 さて、話は変わりますが、幕末における剣術の三大流派といえば、北辰一刀流、神道無念流、鏡心明智流になるのでしょうか。

 北辰一刀流は坂本龍馬、

  神道無念流は桂小五郎(木戸孝允)や中山博道、

 そして、鏡心明智流は武市半平太が有名ですね。

 今回は鏡心明智流についての話ですが、この流派は、江戸三大道場にひとつに数えられる士学館において桃井春蔵によって教授された流派です。

  周囲からは位の桃井と呼称され、その剣風には気品・気位などの品位が満ちていたと言われています。

 その鏡心明智流、何らかの事情から神道無念流とそれぞれ10人程の人数を出して対抗戦を行うことになりました。

 残念なことに、結果は鏡心明智流の全敗だったそうです。

 鏡心明智流は、圧倒的な実力差を見せつけられての大敗でしたが、何故か道場を辞めていく門弟はいなかったそうです。

 強さ以外の気品・気位などの品位を学べる道場だったからでしょうか。

 龍馬伝で有名になった武市瑞山(半平太)の高潔な生き様は、ひょっとしたらこの道場の影響だったのかもしれませんね。


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