宮崎県西都市を中心に活動している宮崎合気道会グループ「合気道元徳会」道場長による武道コラム - サムライハートSamurai Heart。私達は、合気道の素晴らしさを一人でも多くの人に伝えたいと考えています。興味のある方は、ぜひ一度見学にお越しください。詳細は、合気道元徳会のホームページをご覧ください。

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2017年3月20日月曜日

合気道と天風哲学24(最終)

 ようやく最後になりました(笑)


 今まで紹介した内容より深い内容を記したい思いはあるのですが、キリがありませんのでこの辺で終了いたします。


 さて私は、学生時代に事業に失敗して全てを失っての逃亡生活‥、その後は何をやってもうまくいかないことから、サーフボードを片手に海外・国内を問わず各地を転々としていた時期があります。


 他人の目には、きっと風来坊の遊び人に見えたことでしょう。


 決して、その頃の私を肯定するわけではありませんが、そうするしか生きる手段が無かったように思います。


 苦しくて、苦しくて、本当に発狂寸前‥、そうでもしていないと、気が狂いそうだったのです。


 その頃でしょうか。天風哲学を知りました。


 まだ、その時代は書店で中村天風師の本は紹介本程度しか手にすることはできず、中村氏本人による著作本は天風会に入会しないと購入できませんでした。




 なけなしのお金で天風会に入会し、少しずつ全ての本を購入し、むさぼるように読み漁りました。


 結果、大海原でもがき続けていた私にどこからか浮き輪が飛んできたような気分‥、本当に「ありがたかった」です。‥でも決してこれだけで救われたわけではありません。


 しかし、とりあえず生きるために最低限のものを与えられたという感じ‥と言えば理解してもらえるでしょうか。


 それから、先述した「観念要素の更改法」を中心に毎日事細かに実践しました。


 もちろんすぐに効果は表れません。それでも毎日実践‥。


 そうすると、ふとした或る日、笑顔で冗談を言っている自分に気が付きました。


 その瞬間、「あっ‥!?」、現在の幸や不幸は過去のその人自身の心と行動等に原因があること‥など、この世には一貫した永久不変の天地の理(自然界の法則)が存在することを直感しました。そして同時に、その原理に基づいた正しい生き方があることに開眼しました。


 そして、それまでの生活を全て見直し、規則正しい生活と読書三昧を送り、もちろん天風哲学を実践しました。「よく続けることができた?」、いやいや元の状態に戻るのが恐ろしくて続けざるをえなかったのが真相です(笑)


 その後、高橋師範に師事した際に師範が影響を受けた本の話をしてくれましたが、それは、中村天風著「真人生の探求」でした。びっくりしました。


 何でも合気道研心会の畑山師範より譲り受けたそうです。


 また、合気道小林道場の小林弘明師範より、中村天風氏の音声入りの講和集のCDをいただきましたが、総師範である小林保雄師範も天風会の会員だと後で知りました。


 高橋師範を始め、関係する師範方は、天風哲学の実践者だったのです。


 不思議な縁を感じます。


 また、高橋師範とは、神道夢想流杖術の師範(東京在住)が同じであったり、‥輪をかけて不思議な縁を感じます。


 最後になりますが、古人曰く、「人は、それぞれに応じた舞を舞って人生を終える‥」とか、現在も他の道(武道ではない)への転身のお誘いを受けることがありますが、経験上、あまり向いている道とは思えず‥、きちんとお話し、お断りさせていただいています。


 所縁から察するに、私は「合気の舞」を舞いつつ人生を終えるしかなさそうです。


 さて、次回からは、別の話題にします。


 長い連載になった「合気道と天風哲学」を読んでいただいた皆さん、ありがとうございました。


…終わり


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2017年3月13日月曜日

合気道と天風哲学23

 次は“目覚め直後の心掛け”である「断定暗示法」。


 これは、命令暗示法と併用するとベストです。
 やり方は単純です。寝がけに命令暗示法を行なった内容を、翌朝目が覚めた直後に断定的な口調で暗示するだけです。


 例えば、前夜に「お前は元気が出る!」と命令した場合は、目覚めた直後に「今日は元気いっぱいだ!」とか、「私は元気が出た!」など、はっきりと断定し暗示をかける。


 その時点での、自分の体調や気分がどうであっても、自分の耳に聞こえる声ではっきりと断言します。これは、命令暗示法によって潜在意識に暗示づけられたものを、実在意識に引き戻し、実生活に役立てるという効果があります。具体的には下記のとおり。


<断定暗示法>
 前夜命令したことを既に具体化された状況で断定した言葉で表現する。
 例えば、前夜「お前は信念が強くなる」と命令したら、
 「私は今日は信念が強くなった」と自分の耳に聞こえるように言う。


<実行ポイント>
 ・目覚めた直後にやること
 ・鏡を用いても、用いなくても良い。
 ・一日中、回数を多くやる方がより効果的。


 以上、自己暗示法は、「寝際の心がけである連想暗示法・命令暗示法」と「目ざめ直後の心がけである断定暗示法」の三つです。


 「連想暗示法」で潜在意識をプラスへと活性化させ、そのベースの上に、「命令暗示法」で念願を注入し、潜在意識にプラス因子を叩き込みます。「断定暗示法」は潜在意識に暗示された念願を実在意識に引き戻し、潜在意識に刻み込む作用があります。


 結局のところ、これらは、睡眠をはさんで、一連の暗示を実在意識から潜在意識へ、そして潜在意識から実在意識へと往復させ、心の中に強く・明るいプラス因子を植え付ける方法です。


 少しずつ実行すれば大丈夫です。
 私も体験済みです。


 きちんとやれば効果は必ず生じますので、少しずつコツコツと実践されることをお勧めします。


 …つづく
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2017年3月6日月曜日

合気道と天風哲学22

さて、寝際という“うつらうつら状態”、若しくはその直前は、大脳が徐々に休止状態に入り、「無条件に自分の考えていることや暗示を受け入れやすいタイミング」です。


 先述しましたが、この時は、マイナスな印象を与えても無条件に受け入れますので特に注意し、あえて積極的なことを連想しながら寝ます。具体的には、楽しいこと、嬉しいこと、明るく、尊く、強く、正しく、清らかなことを思い描きながら就寝します。


 このことについて、天風氏は次のように述べています。


 「暗示感受習性の特別な時とは、人間が眠りにつく前に精神生命に発生する現象です。これから熟睡しようというトランスの状態に入る直前には、実在意識が思ったり考えたりしたことが、力ある同化力を働かせて、無条件に潜在意識の中に入り込みます。

 人間が眠りにつくときは、精神生命に収束を与え、無我の境へと人々の心を誘い入れるための準備を整えようという、造物主の思し召しの時なのです。

 この時、実在意識が考えたことは無条件に潜在意識に入りこんでいきます。眠ることは人間の精神状態を無我の境へ導くための造物主の意図であります」


 「何でも良いから嬉しいこと、楽しいことを考えなさい。夜の寝際は哲学的に言うと、生ける生命をそのまま偉大な造物主のお力にお預けする時なのです。

 夜の寝際には、もっときれいな気持ちになりなさい。磨きたてた真珠を、薄絹のベールに包んだようなきれいな気持ちになりなさい」


 ‥と諭されています。


 ここで思い浮かぶのが「おとぎ話」。


 ここまで読んでいただいた方に説明は不要だと思いますが、子供の寝際に悲しい話や悲しい話はタブーです。


 男の子には、「気は優しくて力持ち」、「勇敢な青年の物語」など、『強く、正しく、美しく、心優しい』ヒーロー物語が適しており、女の子には、『美しく、正しく、強く、心優しい』女性のヒロインものが適していると思います。


 親御さんが理想とするヒーローやヒロインの物語を飽きるまで聞かせると、子供さんの潜在意識に自然に作用し、いつの間にか理想とする人物に育つかもしれませんよ。


 ‥つづく

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2017年2月27日月曜日

合気道と天風哲学21

 前回、“寝際ぎわの心がけ”の1番目、「連想暗示法」について書きましたが、これらは、潜在意識に溜まったマイナス因子を除去するために行うものです。言わば心の掃除です。


 このことを天風哲学では「観念要素の更改」といい、これらの日常の心がけのことを「観念要素の更改法」ともいいます。参考までに‥。


 次は、“寝際ぎわの心がけ”の2番目、「命令暗示法」です。


(2)命令暗示法
 鏡に映る自分の顔に、自分のなりたい状態を命令的な言葉で発声する。
 「お前は信念が強くなる!」
 「お前はもっと元気が出る!」
 「お前は心が強い!」


<実行ポイント>
 ・真剣であること。
 ・自分の耳に聞こえる「つぶやき」くらいの声で良い。
 ・一回一事項であること。(二回も三回も繰り返さない)
 ・命令したことが現実化するまで、同一命令を続行すること。
 (途中で他のものに変更しない)
 ・一日中、折あるごとにやって良いが、寝際にやるのが特に効果的。


 コツとしては、眉間に向けて発声し、また、発声は特に大声である必要はありません。自分の耳に聞こえる程度の、つぶやき声位の声でOKです。


 そして言うことは一つに限定。
 もちろん寝際だけに行う場合には一晩に一回だけ、必ず二人称の命令形で真剣にやります。


 いわゆる自己暗示法というやつですね。催眠術の一種です。
 潜在意識の科学的活用法とも言えますが、結局のところ、この潜在意識と言うものが心身を支配していますので、逆にその根元を直接支配するのです。


 私も心が弱くなったと感じたら、「お前は元気が出る!」を、気づいた直後から始めます。
 ‥すると、徐々にですが元気で明るい自分を取り戻すことができます。


 私は、寝際だけでなく、ロッカーやトイレの鏡、ガラスに映る自分に向って数多くやるタイプです。毎日継続すればよいとは思うのですが、いつの間にか忘れてしまっていますね(笑) まぁ、これも元気になった証拠なのだと思います。


 不安を感じやすい人には特に効果的です。
 その場合には、「お前は心が強い!」がよいと思いますよ。


 そのほか、自身の性格の欠点を治すのにとても有効ですので、ぜひ、さまざまな形にアレンジして挑戦してみてください。


 …つづく


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2017年2月20日月曜日

合気道と天風哲学20

 今回から、「寝際の心がけ」について説明します。


 この寝際における心がけには、「連想暗示法」と「命令暗示法」の二種類がありますが、今回は連想暗示法について紹介します。


 連想暗示法とは?


 「悲しいこと」、「腹のたつこと」、「気がかりなこと」等々の「消極的なこと」は寝床の中に一切持ちこまない。明るく朗らかに、生き生きとして勇ましい積極的なことを連想する。


 ‥ということです。


 ご存知の無い方が多いのですが、私達人間は、
 「脳が正しい位置関係にない状態(=姿勢が悪い状態)で物事を考え続けた場合」、
 「生命エネルギーが減少している場合」、
 「ショックな出来事に遭遇した場合」、
 ‥などには、『消極的な考え方・マイナス思考・後ろ向きな考え方』に陥ってしまう生き物です。


 なお、消極的な意識状態が一定期間継続されると、潜在意識がマイナス因子でいっぱいになります。いわゆる「気分が落ち込んだ状態」とは、潜在意識にマイナス因子が増加した状態のことです。


 潜在意識とは、心の中にある「倉庫」、または「引き出し」のような場所で、ここには、その人の考えたことや感情などが逐一100%確実に記録されています。「心の奥底」と表現してもよさそうです。この場所にマイナス因子が蓄積され、ある一定規模を越えた場合に「鬱」や「ノイローゼ」状態に移行します。


 神経質で生真面目な人は、失敗しないよう精いっぱい考えますので、「真面目な人ほど鬱になりやすい‥」というのは真理だと思います。また、他人を恨んでも、結局自分を傷つけることになりますので、‥ひょっとして、「人を呪わば穴二つ」の『真の意味』とは、こういうことなのかもしれませんね。


 一番やってはいけないのが、寝床で横になりながら、『悲しいこと』、『腹のたつこと』、『気がかりなこと』などを頭の中でグルグルと思い巡らすことです。何か陰気臭い(笑)感じがするブラックオーラに覆われている人は、たいがいこれが習慣になっているようです。


 人は横になると脳が正しい位置関係でなくなるため、脳が正常に機能することができずに自然と思考回路がマイナス気味になると言われていますが、同時に心身がリラックスした状態になりますので脳波がリラックスモードに変化し、いつも以上にマイナス因子を潜在意識に刻み込みやすくなります。これが続くと確実に鬱状態に移行し、やがて精神を病むことになりますので注意!


 逆に言えば、横になっている時や寝る前などは、潜在意識にプラス因子を叩き込む最大のチャンスですので、連想暗示法を活用し、「明るく朗らかに、生き生きとして勇ましい積極的なことを連想」すべき時です。潜在意識がいつも陽気で満ちている状態になるよう努めましょう。


 結局、マイナス因子で溢れている潜在意識をプラス因子で満たすために行うのが連想暗示法ですが、茶色く濁ったコップの水に一滴一滴と少しずつ水を滴らせると、いつの間にか茶色く濁っていた水の色が薄まり、いつかは綺麗な水になりますが、これにとても似ています。‥ということから、即効性はありません。少しずつ習慣化しましょう。


 どんなに嫌なことがあったとしても、決してそれを消極的な印象で心に深く刻みこませず、また、どんな嫌いな相手でも、「そうそう今の私があるのは、あなたが私にとった理不尽な発言や行動のおかげ♪ とその人に対して投げキッス」でもしているイメージを持つこと(笑)、これも立派な連想暗示法の一つです。


 武術的には、「さっと見切って、気にせず入身」という感じです。
 なかなか難しいことですが、できるだけ早い時期にこのような思考法を身に着けると得だと思いますよ。


…つづく


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2017年2月13日月曜日

合気道と天風哲学19

 前置きが長すぎましたが(笑)、ようやく本題です。
 ここからが実践です!


 さて、天風会に「日常心得集」というものがありますので、これを中心に天風哲学の大まかな全体像を紹介いたします。


<天風会 日常の心得>

1.寝際の心がけ

  (1)連想暗示法

  (2)命令暗示法


2.目ざめ直後の心がけ

  (1)断定暗示法


 「寝際の心がけ」と「目ざめ直後の心がけ」は、潜在意識の活用法が主になります。


 潜在意識とは、過去における考え、欲望、感情の大きな貯蔵庫のことで、日々の生活の上で、読んだこと、聴いたこと、観察したこと、受けた印象、考えたことが事細かに貯蔵されています。その潜在意識をプラス因子で満たすことで活性化させさらに活用する方法です。


3.日常の心がけ
(1)言葉づかい
(2)感謝一念
(3)三つの禁止
(4)内省検討
(5)暗示の分析
(6)交人態度
(7)取越苦労厳禁
(8)正義の実行


 「日常の心がけ」は、日々の暮らしの中で心を曇らせないための方法。
 具体的で分かりやすいのが特徴です。「よく整理したものだな‥」と感じます。


4.有事の心がけ
(1)クンバハカ法
(2)呼吸法


 何かショッキングな出来事に遭遇したときの対応法。心を痛めないための工夫です。
 心身を統一する原理を学びますので、武道を志す方は常にこの工夫を怠らないことが大事です。


 実行方法の事細かな内容については、天風会の講習会や修練会で学ばれることを推奨いたしますが、次回からは、天風哲学の入門編として、それぞれの内容について私の理解している範囲で簡単に紹介していきます。


‥つづく


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2017年2月6日月曜日

合気道と天風哲学18

 ここで思い出すのが、「積善之家必有餘慶。積不善之家必有餘殃」。
 (積善の家には必ず余慶有り。積不善の家には必ず余殃有り 易経より)


 これは、「善いことを善を積み重ねた家では、その恩恵が子孫におよび、悪いことを積み重ねた家には、その災いが子孫にまで及ぶ」という意味で、現在は倫理・道徳的なニュアンスで使われることが多いようですが、本来は先述した「福」と同じ意味です。


 やはり、「天は自ら助くる者を助く」が基本です。他人に頼らず、自立して努力する者には天の助けがあり、必ず幸福になるという意味で、怠惰な者には、決して幸福は訪れないと思います。


 天命を知り(知命)、そして、その命に人事を尽くす(立命)。これが、人生の基盤となることについては前回書きましたが、もっと言えば人事の尽くし方というものがあります。


 それは、「良い実が実るように、良い種を蒔き、肥料を与え、手入れをきちんと行う」ということ。これが「福」を得るために必要な手段です。


 人事を尽くさずに批判ばかりしても、決して福が得られることはありません。


 「命」とは先天的に天から与えられた性質や能力のことなので「天命」と言い、また、それは良い性格に人格を形成せしめ、かつ後天的修養を行い、さらに良い種を蒔き続けていくことで、いかようにも変化せしめられるものです。


 この命は運べる(動かせる)ということ、という意味において「運命」とも言います。


 結局、運命とは宿命と異なり動いて止まないものでありますが、良い種を蒔き続けることで良い実がなる‥、というようなこの宇宙に存在する法則を「肚で掴む」ことが必要です。


 「この宇宙の法則性を掴むことで『運命には支配されなくなり自主性が高まる』」、また、運命の主宰者は自分だと心の底から認識でき、同時に創造性も高まります。


 さらには、自分で自分の「命」を生み育て望む場所へ運んでいけるようになります。これが運命の真意です。


 このようなことから、運命とは決して身動きのとれないものではなく、後天的努力、つまり修養や徳の修めかたにより、多少の時間は必要ですが良い方向へ仕向けることが可能です。


 人生というものに対して浅薄な占い師や宗教家による宿命観などに支配されて、自分を見限ることのないように、本質を見極めていただければと思います。


‥つづく


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2017年1月30日月曜日

合気道と天風哲学17

 今回は、「知命」(ちめい)と「立命」(りつめい)について書いてみます。


 さて、天命とは生まれ持った天からの命令のことですが、誰しも、ある程度の精神年齢に至れば、「私の天命ってなんだろう?」、「私って何者なんだろう‥?」と気になりますよね。


 ここで命を知ること、これを「知命」と言いますが、つまり天命を悟ることが必要になってきます。


 この知命、具体的には、初めに「自分がどういった素質や能力を天から賦与されているか」をまずもって考えに考えます。


 次に現在までに生きてきた過程で、それらの素質や能力について「自分がどういった天運を持っているか」を考えます。


 最後に「自分は何をやりたくて生まれてきたのか」を考えます。


 ‥ここまでは理屈の世界、考え抜いている時に直感するものがあると思います。


 若しくは、「なんとなくそうじゃないかなぁ」と思えるものがあるはずです。


 それが天命だと思われます。
 これが知命。


 次に立命とは?


 立命とは「天命を知り(知命)、それを完全に発揮する」こと。
 天命を確信し、自身の全精力を傾注し、命に尽くしていく、これを「立命」といいます。


 ノーベル賞受賞者など、功成り名を遂げた方の自伝を読むと、早い時期から天命を自覚し、その方面に対し能力を発揮し尽くしているように思います。


 ちなみに論語の最後には、「命を知らねば君子でない」と書いてあります。
 厳しいが実に的を得ている言葉だと思います。


 まずは、天命を知り(知命)、そして、その命に人事を尽くす(立命)、このことは、その人の生き方・生き様の基盤となります。言わばビルの基礎工事です。基礎がしっかりしていないと大きな建物は建設できません。


 子育て中の方、教育者・指導者と呼ばれる方、ぜひ、その本質を見極められて、指針とされることを切に願います。


 このブログの読者から相談のメールをいただきました。


 内容は、「占い師?(宗教家?のような方」に悩みを相談したところ、『これは運命なので変えられません』と言われて悩んでいます。運命というものについて、もう少し深く教えてください‥」とのこと。


 詳細な内容は記載されていませんでしたので、具体的に何の悩みを相談されたのかは分かりませんが、この場合、宿命(人種、性別、両親、肌の色など)に関する悩みであれば、確かに変えることはできません。若しくは困難だと言えます。


 しかし、「運命ならば変えられます」。


 そうでなければ宗教や哲学、そして人生相談や占い等々は、辛いものを受け入れなければならないだけで、そこには何の価値も見いだせなくなるのではないかと思います。


 さて、「運命は変えられる!」、
 このことを理解するには、まずは「幸」と「福」の違いについて理解を深めることが近道です。


 「しあわせ・さいわい」には二種類あり、これは「幸」と「福」とに分けて表現されています。


 「幸」の本来の意味は、棚からぼた餅的な幸せのこと。


 具体的には、よい家柄・よい容姿に恵まれた、宝くじが当たったなど、その人自身に原因がない偶発的に与えられた幸せのこと。言わば幸運(ラッキー)のことです。


 「福」の本来の意味は、自分が蒔いた良い種が実り得られた幸福のこと。


 福の字の右の旁(つくり)は、米俵が積まれている様を表現したもので収穫を積み重ねたという文字。左の示偏(しめすへん)の示は神様の事。神の叡智が天から降り注いでいる意味。


 この場合の神とは、宇宙の法則の事で「良い種を蒔けば良い実がなり、悪い種を蒔けば悪い実がなる法則」のこと。


 どちらも「しあわせ・さいわい」ですが、『福は自らの手で掴んだ幸せ』。
 ここがポイント!です。


 ‥つづく


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2017年1月23日月曜日

合気道と天風哲学16

 ついでに「宿命」や「運命」について書いてみます。


 この項は、「ぜひ読んで欲しい」と思います。


 ‥というのも、この項は、私が二十歳頃に事業に失敗し、それまで得たもの全てを失い、放浪生活を行っていた時に開眼した内容を分かりやすく記載したものだからです。


 この開眼により、今の私があり、正直救われました。


 悩める人・不運に嘆いている方達の参考になれば、私の失敗や苦労も無駄だったとは言えません。そうなってくれるとありがたいです。


 さて、宿命とは、「宿る命」‥、
 つまり持って生まれた変更がきかない命令のこと。
 人種、性別、生まれた国家、両親、肌の色など、自身で選択できないものが宿命。


 それでは運命とは?


 よく宿命と混同されますが、本来の意味は異なります。


 運命とは、「命を運ぶ」と書きます。
 つまり動かせる命令のことで宿命とは対極にあります。
 具体的には、セルフコントロール可能な命令のことですね。


 どうやって運命をセルフコントロールするのかは実は簡単です。


 宇宙の法則に応じた生き方をすることで即解決!します。


 この宇宙には、「善い行いをすれば善い報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがある」などの一定不変の法則性がありますが、この法則性に気づいた? または深く理解できた人物が、その法則性を活用し、幸福に生きるための智慧を説いたものが宗教の本質です。


 よくある宗教家の予言とか、超能力などは、宗教の本質とは一切異なります。
 このことは、より一層迷いを深くする恐れがあるので注意が必要ですね。


 この宇宙の一定不変の法則を理解することは重要です。いや、人生上、最も重要なことなのかもしれません。


 その理由は、その法則性を理解することで運命と言うものに支配されることはなくなり、また、逆に自身の運命を支配することが可能になるからです。


 この点が理解できたらしめたもの、きっと自分自身が運命の主宰者だと心から理解できることでしょう。これがセルフコントロールできると言った運命の真意です。


 分かりやすく言えば「性格を良くする」だけでそれが可能です。


 「考えることが行動に現れ、行動が習慣を作り、習慣が性格をつくる。そして『性格が運命をつくる』」 
 映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」より


 運命や人生とは、「自身の性格が織りなす物語」のことです。


 このため、「性格を良くしていく努力を怠らないことで、よい人生が歩めます」。


 不運に嘆く前に、この言葉を思い出して実行してください。


 多少の時間は必要ですが、きっとよい運命へと転換していくことでしょう。


‥つづく


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2017年1月16日月曜日

合気道と天風哲学15

<誓いの誦句>
 「今日一日、怒らず、恐れず、悲しまず、
 正直、親切、愉快に、
 力と勇気と信念とを持って、
 自己の人生に対する責務を果たし、
 常に平和と愛とを失わざる立派な人間として生きることを厳かに誓います」


 上記の言葉の全てが大事なポイントなのですが、今回は、「自己の人生に対する責務を果たし‥」の部分にスポットを当てて書きたいと思います。


 「自己の人生に対する責務」、一言でいうと『天命』です。


 それでは天命とは?


 「天命(てんめい)とは、天から与えられた命令のことで、天から人間に与えられた一生をかけてやり遂げなければならない命令のこと。 また、人がこの世に生を授けられ原因となった天からの命令のこと」。


 つまり天命とは、「天(神)から与えられた使命」であり、具体的には、人が生まれ落ちると同時に人生上で全うしなければならない仕事を与えられる‥ということ。


 それでは、その使命をどう判断・理解すればいいのか?


 「天の命ずる之を性と謂う」(中庸)


 現代語に訳せば「宇宙の主宰者、天地万物の創造の神が賦与したものを性(天性や性能、つまり才能のこと)と言い、この元来の本性に従うのを道と言う」というような感じでしょうか。


 つまり、「天命を与えられた瞬間に、その天命を全うするための『天賦の才(才能)』も同時に与えられているのですよ」と言っているように思われます。


 一般的に言えば、「自身の得意分野を全うすることが天命」と言うこと、‥なのですが、あえて苦手なものを克服することが天命でもあったりしますので、その判断はなかなか困難ですね。


 でも、40年ぐらい生きていればなんとなく感じるものがあるようです。
 私もちょうど40歳の時に「天命を自覚」しました。


 それまでの生きてきた過程、そこには成功も失敗も多々ありましたが、そのことが今に全てつながったと感じた瞬間、「ピーン」と走馬灯のようにそれまでの人生が脳裏をよぎり、自らの天命を自覚することができました。


 それは、それまで経験した良いことも悪いことも私の天命を全うするために必須事項だったのだと直感でき、悪い経験(だと思っていたこと)が全て良い経験へと変化(融和)した瞬間でした。


 変な人(笑)だと誤解を招きそうなので、あまりこういう表現は使いたくないのですが、まさに「天の大愛」を感じた瞬間でもありました。


 今では悪い経験なんて一つもなかったと思っています。


‥つづく


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2017年1月9日月曜日

合気道と天風哲学14

 今回から天風会の「日常心得」について書こうと思っていたのですが、その前に「誦句」というものを紹介した方が分かりやすそうだと考えましたので、変更して代表的な誦句を紹介します。


 誦句とは、天風先生がヒマラヤの麓で学んだヨガをもとに編み出したもので、言わば真言(マントラ)を現代風に誦句と表現したのではないかと思います。


 なお、小林弘明師範が初めて宮崎で講習会を行った時の二次会の席で、師範と私が一緒になって何か変な言葉を唱えていた(笑)のを、覚えていらっしゃる方もいるかと思います。


 その時に唱えていたのが代表的な誦句である「誓いの誦句」です。
 ‥実は真面目な話もしていたのですよ。


<誓いの誦句>
 「今日一日、怒らず、恐れず、悲しまず、
 正直、親切、愉快に、
 力と勇気と信念とを持って、
 自己の人生に対する責務を果たし、
 常に平和と愛とを失わざる立派な人間として生きることを厳かに誓います」


 社会生活上において、「また、やっちゃったな‥(汗)」と後悔することが多々あるかと思います(人にもよります(笑))が、この誦句の生き方を実践できていればきっと後悔することが少なくなると思いますよ。


 つまり、これが一番の正しい生き方!


 私は、早朝の起床時に1回だけ唱えるように心掛けています。


 意識がハッキリしていないウツラウツラ状態の時に「暗示として叩き込むのがコツ」です。


 すると不思議なことに、自然にこのような生き方をしてしまいます。


 ‥忘れては実践し、実践しては忘れ…を繰り返して早や十数年…。
 後悔するような事態が発生したときは、この誦句を忘れている時ですね。


‥つづく


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2016年12月26日月曜日

合気道と天風哲学13

 さて、中村天風氏とは?


 中村天風(なかむら てんぷう 1876年~1968年)氏は日本の思想家、実業家、元諜報員。日本初のヨガ行者で、天風会を創始し心身統一法を広めた。本名は中村三郎(なかむらさぶろう)。


 詳細は、下記をご覧ください。

<参考>
http://blogs.yahoo.co.jp/tanimansamuraispirit/35535851.html


 一般的には、「思想家、哲人、導師」というカテゴリーに入る方だと思いますが、この天風氏に師事していたのは、東郷平八郎、ロックフェラー三世、宇野千代、稲森和夫、双葉山等々の錚々たる顔ぶれで、合気道界では、二代目道主である植芝吉祥丸先生を始め、多田宏師範や佐々木将人師範系列、藤平光一先生の気の研究会系列とこちらも合気道界を代表される方ばかりですね。


 それでは、中村天風氏が創始した「心身統一法」とは?


 心身統一法とは、天風哲学と呼ばれる宇宙観、生命観、人生観を基に『命の持つ力を最大限発揮するための理論と実践論』です。


 具体的には、『人間の命は、心と体が一つになって支えており、心の態度を積極的にし、体の状態を健全に保つことで、健康で幸福な人生を堂々と歩むことができるための方法論』を述べたものです。


 そして、「絶対積極の境地」を体得する具体的な方法論。


 この絶対積極は、よく単なるプラス思考と同レベルで紹介されがちです。


 初心のうちは、そのような理解でもよいと思いますが、本質は異なります。より高尚なものです。


 具体的には下記のとおり‥。


 絶対積極とは、その人の思考や心が「怒り、恐れ、悲しみ」といった感情に支配されることなく、“常に”「明るく、元気、勇気のある状態・境地」の事で、天風氏は、「心がその対象なり相手というものに、決してとらわれていない状態、これを絶対的な気持ちという。何ものにもとらわれていない、心に雑念とか妄念とか、感情的ないろいろの恐れとか、そういったものが一切ない状態。決して張りあおうとか、対抗しようとか、打ち負かそうとか、負けまいといったような、そういう気持ちでない、“もう一段高いところにある気持ち、境地”、これが絶対的な積極である」と述べています。


 前述した「無差別智の境地」を別表現で述べたものです。


 結局のところ、「絶対積極」、「無差別智」、「明鏡止水」、「無念無想」、直心影流の「直心」などの境地は、同じ境地の別表現と言えると思います。


 そして、「神業」や「極意」と言われる技‥、例えば一刀流の「夢想剣」、新陰流の「水月」、「真の水月」、「神妙剣」、タイ捨流の「金剛王寶剣」、合気道の「魂の比礼振り」などは、この境地の延長線上にある技だと信じています。


 私は、この心境を保つために合気道をやっていると言っても過言ではありません。
 合気道が競技を行わない理由もそこにあるのだと思います。


 さて、長くなりましたが、この心身統一法は、詳細に述べたらきりがありませんので、次回からは、天風会の「日常心得」というものがありますので、このことを中心に書いてみたいと思います。


‥つづく


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2016年12月19日月曜日

合気道と天風哲学12

 それはさておき、前述した般若心経は、形ある物や目の前に現れる様々な現象は全て『原因結果の法則(因・縁)』に基づいて生ずるもので、原因があるから結果が現れているだけであり、それらは「一切が『空』(本質的に言うと本来それらには実態はありませんよ)」ということを伝えたかったのでしょう。


 このため、この世は「無常」です。


 つまり、この世に変化しない状態・物はなく、全ては、原因により化合されて変化することになります。物事は流転していくのが当たり前であり、かつ真理なのです。


 そして、その「空」というものの見方が、この世の正しい世界観であり、この「空」を理解することで、まじりっけの無い「ありのままの本来の世界の姿」を理解することができます。


 これが無差別智に至った人のものの見方です。


 この「空」に至る道が仏教の八正道を修めることであり、逆説的に言えばいったん「空」に至れば八正道を修めたことにもなります。


 山はどこから登っても、頂上にたどり着くのは間違いないようです。ただ、大まかな方向性だけは示さないと山の麓でうろちょろしているだけで、登ることさえできない‥。


 ‥ということから、お釈迦様は仏教哲学として、それを伝えたのでしょう。


 そして、中村天風氏は、そこに至る道を分かりやすく伝えようとしました。


 それが天風哲学の本質です。


 次回からは、本来の流れに戻り、中村天風先生の生涯や具体的な天風哲学について紹介いたします。


 ‥つづく


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2016年12月12日月曜日

合気道と天風哲学11

 前回、「良い種を蒔く(原因)から良い花が咲く(結果)のです。良い種を蒔き続けなさい。この地球上で生活するからには、この法則に則って生活する方が得(楽?)ですよ」ということをお伝えしました。


 この場合の「良い種・悪い種」や「良い花・悪い花」とは、あくまで個人的な主観で判断すべきものであり、全ての人に通じる共通の「良い・悪い」ということは、哲学的には定義できません。


 なお、「社会一般的な」とか「通常では」という程度の「良い・悪い」は定義できますが、これを基準とした社会ルールが「法(律)」というものの本質だと思われます。


 ただ、自身の天命が全うできるための原因となる種は「良い種」であり、自身の天命に逆行する原因となる種は「悪い種」ということは断言できそうです。


 こういった理由で、自身の天命というものをなんとなくでも掴んでおくことがより良い人生をおくる上で大事なことだと思います。


 そうでないと、どんな種を蒔いてよいかわからない‥。


 せめて、「どんな花を咲かせたい」というイメージだけは必要だと思います。


 このことから、昔の人は「立志」や「立志式」というものを重要視していたのでしょう。


 しかし、その時点での志や夢が本当にその人の天命と合致するかどうかは、なかなか分からない‥。推命する手法もあるにはあるのですが一般的ではない‥。


 このため、私は、「この世に生を受けたからには、まずは積極的に喜怒哀楽、艱難辛苦を可能な限り味わい尽くし、そして、この世の森羅万象を学び尽くして、自身の天命を自覚しなさい。


 そして、自身の天命が理解できたら、その天命が全うできるよう積極的に良い種を蒔き続けることが、この世界における正しい生き方」だと信じています。


…つづく


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2016年12月5日月曜日

合気道と天風哲学10

 このシリーズ、内容が難しいので、「読んでくれる方は、きっと少ないだろうなぁ」と思っていましたが、メールや問い合わせの数は何故か今までで一番です。精神的なものを求める方が多いのですね。「道」について興味をもってもらっていることについて嬉しく思います。


 さて、この実体のないことを仏教哲学では、「空」(クウ)と表現しています。
 般若心経の「色即是『空』、『空』即是色」の「空」です。


 そして、この般若心経では、「一切(は)空」、つまり「この世の森羅万象、本来、それらには全て実態は無いのですよ」と言い切っています。


 お釈迦様が、当時の方達が理解できるようにあくまで方便として、目に見えない物(実体のない物)を仮に「空」と表現し、目に見える物質やこの世の森羅万象を仮に「色」と表現したようです。


 その目に見えない「空」、言わば透明若しくは真っ白なイメージのものに「原因(因縁の因)」が加わり、化合物として「色(結果)」が生ずる。


 この世の中で起こる出来事は、「全て原因があって、その結果」が生じます。


 きっとお釈迦様は、「この世には、こういった宇宙の法則というべきものがあるのですよ」と伝えたかったのでしょうね。


 これを「因縁」とか「原因結果の法則」などと呼称しますが、目の前に起こる出来事は、全てこの因と縁によって生じる結果(化合物)ですので、「良い種を蒔く(原因)から良い花が咲く(結果)のです。良い種を蒔き続けなさい。この地球上で生活するからには、この法則に則って生活する方が得(楽?)ですよ」というのが、お釈迦様が後世の人に伝えたかったメッセージではないでしょうか。


‥つづく


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2016年11月28日月曜日

合気道と天風哲学9

 本来は善・悪などに実体はありません。なお、これは哲学的意味ですので念のため…。
 また、この点を勘違いすると某宗教のような誤った教義が生まれますので注意が必要です。


 ‥続けますが、培ってきた価値観が様々な現象を「善・悪」等に振り分けることが様々な面で悪因となります。


 物事に善や悪を当てはめて考えることは、本来は必要がないのです。


 もちろん、ありのままの事実をそのまま真っ直ぐに見ることは必要で、そのありのままの事実に対して培ってきた人生哲学で対応・対処していかなければなりません。


 事実に対し、余計な思想や感情を入れないで、過剰反応せずに、やり過ぎず、かつ足りなくもなく、本当の意味の適当に対処することが必要だということを言いたいのであって、物事を二面に分けて(差別)判断せずに、事実をありのままに見ることが大事だということです。


 参考までに無差別智に至っていたタイ捨流の流祖は、このことを伝書に次のように書き残しています。


 「『善悪、邪正及び迷悟などは全て一つに帰す』。まさにこの理は剣の道理であり、これを流儀の本源と成す‥」 タイ捨流極意書より


 私の継承するタイ捨流剣法の流祖もこの境地に辿り着かれており、このことの重要性を後世の者に伝えようとされたようです。ありがたいものですね。

 
 さて、話は変わりますが、ここにいったん至ると、「初めて読んだ難解な哲学書の意味が分かったり」、「お経を聞いているだけで内容がピン!と理解できたり」、「様々な宗教の教義の意味が直感的に理解できたり」、「禅の公案の意味が理解できたり」します。


 禅の世界に「十牛図」なる意味不明(笑)な図がありますが、それを無差別智に至った後に見ると「なるほど!」と見た瞬間に理解できるようになります。


 ‥不思議なものです。


 ここで大事なポイントをもう一度復習!


 ●差別智とは、善・悪など、物事を二つに分別(差別)し、理解する知恵のこと。

 ○無差別智とは、差別智を超越し、物事を分けて(無差別)考えない智慧のこと。


 ‥であり、無差別智に至れば、自我のサングラス(フィルター)をかけて物事を見ることがなくなりますので、物事がありのままに見えるようになります。このことを『覚醒』と表現する場合もあります。


 また、武道では、このことを単に「自然体」と呼んでいますが、これでは本来の意味が分かりにくいので、現代では「超自然体」(笑)、若しくは「真の自然体」と表現した方が良さそうです。


 しかし、いったんこの境地に至っても、悟後の修業が中途半端であれば、再び自我のサングラスをかけることになりますので注意が必要ですね。


 最後にやはり無差別智に至っていたと考えられる示現流の流祖東郷重位が師より教わった道歌を紹介します。


 「稽古とて ほかに求むる道もなし 心の塵をはらうばかりぞ」 示現流道歌


 きっと無差別智に至るだけでなく、悟後の修業の大事さを後世の方に伝えたかったのでしょう。


 ‥つづく


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2016年11月21日月曜日

合気道と天風哲学8

 質問です。
 「包丁は、善と悪のいったいどちらでしょう?」


 例えば、包丁で脅された経験がある場合や怪我をした(させられた)経験を持つ人は「悪」と答えるかもしれません。


 両親が料理人だったり、家庭で美味しい料理を食べて育った人は「善」と答えるかもしれません。


 でも、答えは簡単。


 善と悪のどちらでもありませんよね。


 包丁は、食材を切断または加工するための刃物で、調理器具の一種でしかありません。


 次の質問です。
 「ダイナマイトは、善と悪、どちらでしょう?」


 ‥これももちろん、善と悪のどちらでもありませんよね。


 ダイナマイトで人を殺すことや大事にしているものを破壊することはできますが、同時に産業用としてもたいへん有効で、これまで、世界中の土木開発行為で活躍してきました。


 ダイナマイト自体は、ニトログリセリンを主体とする爆薬であり、それ以上でも、それ以下でもありません。


 ここに感情移入してしまうと、ダイナマイト対して、怖く悲しい思い出しかない人は「悪」と表現し、土木関係者は社会に必要なものと考え「善」と判断する場合もあるでしょう。


 物事を正しく見ることを仏教では、「正見(しょうけん)」と言い、この正しい見方に基づく真実を認識することを「如実知見(にょじつちけん)」といいます。


 分かりやすく言うと「物事をありのままに見る」ということ。
 残念なことに、普通はこのことができないのです。


 仏教の「八正道」の筆頭に掲げられる「正見」の本質はここにあります。


 なお、これは、「八正道は全て『正見に納まる』」とされ、八正道の筆頭に挙げられるほど大事なポイントです。


 この正見を理解することが、仏教の本質を理解するための早道だと思われます。


‥つづく

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2016年11月14日月曜日

合気道と天風哲学7

 難解ですが、仏教哲学について少し書いてみますね。


 私の拙い文章力でどこまで伝えられるか分かりませんが、可能な限り分かりやすく解釈してみます。


 それではまず、先週の続きで「差別智」と「無差別智」の理解を…。


 『差別智とは?』
 普通の人が物事を認識し理解する能力。分別智(ふんべつち)とも言う。
 常に善と悪、有ると無い、陰と陽、○と×など、対立する概念で分析・区別して判断する普通の人の知恵のこと。


 『無差別智とは?』
 仏の智慧、無分別智(むふんべつち)とも言う。
 差別智を超越し、物事を正しく見る能力。ちなみに「仏とは、完全な智慧を得た者」のこと。簡単にいうと悟った人の智慧のこと。


 なお、無差別智は、上記が転じて直感的にひらめく智慧のことを指す場合もあります。


 さて、人間という生き物は、“基本的に”生きてきた過程、教育、親の考え方などで、善・悪、正・邪などの基準を徐々に身に着けていくものです。


 しかし、本来は、善・悪、正・邪など、これらに「実体はない」のです。
 ここが大事なポイント!


 その人の培ってきた価値観などがそれを善か悪か、正か邪に振り分けるだけなのです。
 よくある例としては、それらを「好き・嫌い」だけで判断している場合もありますね。


 それはさておき重要なのは、「実体がない」ことが「ピーン!!」と理解できた瞬間がいわゆる『悟りの瞬間』であり、かつ『無差別智に至った瞬間』だということなのです。


 「悟り」とは、本来は『「差」取り』の意味で、それまで、ただの現象だけでしかない物事に対して、善悪・正邪等々に分別(差)して判断していたものが、その瞬間から、物事をありのままに、そのままに見ることができるようになるということ。


 ここに触れ得た瞬間から、ようやく物事が正しく見えるようになるのです。


 それまでは、サングラス(自我のフィルター)をかけて物事を見ているような感じと言えば良いのか…。


 表現はイマイチかもしれませんが、まぁ、遠からずだと思います。


‥つづく


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2016年11月7日月曜日

合気道と天風哲学6

 「道に迷う‥」、辛いことですよね。


 ちなみに私は自慢じゃないですが、道に迷うのは大得意V!で、昔から迷いっぱなしです。今まで途方もなく迷ってきましたし、きっと今も迷っているのでしょう。


 ちなみに小学生の頃から二十歳前後まで悩んでいたのが、「善悪の基準が分からない」(笑)ということ。


 これが理由で、多分、近所の方にはおかしな子だと思われていたようです。
 …記憶をたどると、どうもそう思われていたフシがある(笑)


 躾が厳しい家庭でしたので、もちろん一般的な善悪の基準は理解していました‥、しかし、その善悪の基準というものは、時と場合と場所でまったく異なる。


 また、日本の常識は世界の非常識だったりするのは、このグローバルな時代ではこれまた常識…。


 それでは、「善と悪の基準って何なの?」


 「善と悪の基準って、あくまで人間の決めたルールであって、地球全体に通じるルールではない‥」。


 もちろん、殺人、盗み等々、誰にでもわかる悪いと言えることは多々あります。
ここで言っているのは哲学的な意味ですので、ご理解を‥。


 その回答が出たのは、二十歳前後の頃だった気がします。


 「善と悪、正と邪などには、本来は実体なんてないんだ‥」


 その後、社会人となり就職しましたが、職場の上司が仏教系の大学卒で、しかもお寺の跡継ぎで住職でもあったため、雑談時にその話をしてみました。すると‥。


 上司:「‥うーん、差別智と無差別智って知っている‥」。


 私:「???、何のことですか?」


 上司:「それは無差別智に至る訓練を幼少の頃から行っていたことと同じだね。うーん…」。


 私:「???」


 この「善や悪や正や邪に本来は実体がない」ということ‥、これは、仏教の悟りに関する重要な内容だったようです。


‥つづく


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2016年10月31日月曜日

合気道と天風哲学5

 少し前のこと‥、たまたま2週連続で市外から来客がありました。


 一人は宮崎市佐土原町、もう一人は都城市在住の方。


 はじめは、合気道の見学かと思いましたが、話を伺ってみると、どうも様子が異なります。よく伺ってみると、来館された理由は、「合気道ではない‥」(苦笑)


 共通するのは、このブログやホームページを読まれて興味を持たれた様子で、「『道』というものに対する私の考えを聞きたい」ということ。振り返ると、昨年秋にも三股の方だったと思いますが、同様の理由で訪ねて来られた方がいらっしゃいました。


 佐土原町在住の方は、短時間で帰宅されましたので、あまりお話はできませんでしたが、三股町と都城市の方は、「相当、道に迷われている様子」で「率直なご意見を…」ということでしたので、よくよくお話をお伺いし、思うところを述べさせていただきました。


 このような話は誤解されがちですので、あまりお話ししたことはありませんが、私は古武道に伝わる天の理法(天地の理・宇宙の法則)、そして運命鑑定法や未来予測法を学んでいますので、このことを基礎に感じるところをお話しさせていただきましたが、生きていく上での参考程度にでもなればいいな、と思っています。


 天を楽しみて命を知る(楽天知命)。故に憂えず。易経

 
 「天の理法を楽しみ、自分の天命を生きる喜びを知る者には憂いはない」ということ。


 そのためにはまず、この世の原理をしっかりと学ぶこと、次に自身の天命を理解し自覚すること、そして、自分は何をなすべきかを判断し、天命を生きること。


 この天命に生きる者には常に喜びが伴うため、天の理法をしっかりと学ぶ者は真の楽天家になれると思います。


 こういった意味では、道に迷っている方にとって、運命鑑定や未来予測法というものは非常に役立ちますね。


 なお、私はあくまで武道家であり、人生指導者でも、占い師でも、宗教家でもありませんので、このような相談を受けることは基本的にありません。今回は、本当に“たまたま”です。


 以前、武道関係者から頼まれて、ある方のご相談をお受けしたところ、「変な人(笑)だと誤解を受けやすいので、このことは誰にも話さないでください‥」と口止めしたにも関わらず、いろんな方を連れて来られて閉口(笑)したことがありました。それ以来、このようなご相談は、一切受けていませんので念のため…。


 しかし、このような運命鑑定や未来予測などというものは、既に生命エネルギーが減少しきっている方に対して根本から立ち直らせるのは困難です。


 具体的には、悩み過ぎて生命エネルギーを散在しすぎた方、潜在意識に負のエネルギーが溜まり過ぎた気鬱状態の方、ショックにより心と身体のバランスが崩れた状態の方、また、不安神経症、自律神経失調症等の方々ですが、このような状態の方には、上記のような方法だけでは、正常な状態に戻すことはできないと思います。


 本当に辛く、一分一秒でも速く正常な状態に戻りたい、そのような方には、心身が正常な状態に戻るためのより具体的な理論と方法論、そして実践論が必要です。


 やはり求めるのは、まずは、「心の平安」、次に、「心身の健康状態の維持」、そして、「心身の強健作用」です。


 そこで、「命の持つ力を最大限発揮するための理論と実践論」、そして、「心の態度を積極的にし、体の状態を健全に保つことで、健康で幸福な人生を堂々と歩むことができるための具体的な方法論」が重要になってきます。


 実は、この具体的な方法論を述べたのが天風哲学なのです。


…つづく


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