宮崎県西都市を中心に活動している宮崎合気道会グループ「合気道元徳会」道場長による武道コラム - サムライハートSamurai Heart。私達は、合気道の素晴らしさを一人でも多くの人に伝えたいと考えています。興味のある方は、ぜひ一度見学にお越しください。詳細は、合気道元徳会のホームページをご覧ください。

2017年6月19日月曜日

武術心法1

 問題です。


 AさんとBさんが戦うことになりました。

 Aさんは、仮に戦闘能力を「100」持っているとします。

 Bさんも同じく戦闘能力を「100」持っています。

 なお、個々の戦闘能力は、一長一短なく同じレベルです。

 さて、Aさんは、Bさんとの戦いにどのようにすれば勝つことができるのでしょうか?


 ‥勝負というものは相対的なものですので、実際の戦いには戦闘能力以外の要素も加わってきますが、それはさておき、一般論として2種類の考え方があるのではないかと思います。


 一つ目は、戦う期日まで時間がある場合には、Aさんは戦闘能力を高めるためにトレーニング等を重ね、「戦闘能力100」を『戦闘能力120』に高める努力をするはずです。


 このトレーニングにより、AさんはBさんを超えた戦闘能力で戦いに勝利することができます。


 このことは、車のF1レースの世界で、飛躍的にエンジンの性能を伸ばすことで馬力を大幅にアップし、その馬力でレースに勝利することに似ています。


 また、太平洋戦争において、ゼロ戦対米軍戦闘機の戦いで、操縦の技術ではゼロ戦がかなり上!と言われながら敗北したことにも似ています。


 生半可なテクニックや精神力では、残念ながら多大に上回る馬力や勢いに通用しなかった例ですね。


 この欧米的な考え方は、たいへん有効です。
 世界の歴史が証明しています。


 例えば、某フルコンタクト空手の流派がパワー空手を推奨し、ウェイトトレーニングやサーキットトレーニングを取り入れ一世を風靡したのも有効である証でしょう。


 さてここで、もう一度考えていただきたいのですが、実はBさんが大金持ちで、潤沢な資金を活用し、世界中から名トレーナーを集め、Aさん以上に科学的なトレーニングを行いながら、世界最高のテクニックを学ぶことで「戦闘能力が150」にアップしていたとしたら?


 Aさんは、Bさんの餌食となってしまうことでしょう。


 パワーは年齢とともに衰え、技術は限りなく進化し更新されていきます。


 次にあなたは、「戦闘能力200」を目指すのでしょうか・・・。


 ‥つづく


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2017年6月12日月曜日

人は楽を得んとして苦しむ

 「人は楽を得んとして苦しむ」


 近所の仙光寺の掲示板に掲載されていました。

 …そのとおりですよね。

 ちっちゃいことや姑息なことは考えず、

 無私無偏。

 真っ直ぐ生きたいものです。


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2017年6月5日月曜日

素読のススメ

 子供クラスでは、「素読(そどく)」を終了間際に5分程度行います。

 素読とは、「内容の理解は抜きにして、古文、特に漢文の文字そのままを音読」することです。

 昭和初期(明治期?)までは、幼少期から論語などの古典を素読させられたそうです。

 私は、このことが後進国であった日本を短期間で現代国家に創り上げた原動力になったものだと信じます。

 さて、私は大学を卒業し社会人になって初めて、たいへん重要だと思われることを学んでこなかったことに気がつきました。

 その重要なこととは、人生を生き抜くうえで大切な「幸福に生きるための原理原則」のことです。

 これを一般的には、「道徳」、「倫理」、「真理」、そして「宇宙の法則」など、さまざまな表現がされますが、具体的には、論語が代表される四書五経、時代を経てなおも読まれている古典に全て記載されています。

 このため、これを熟読し地道に実践することで解決するのですが、しかし、古典は大人の方でも苦手な方が大半で敷居が高く敬遠しがちです。

 子供達には、きっと難しすぎて意味がわからないことでしょう。そして、興味もないことでしょう。

 しかし、最も大事だと思われることは、意味が分からないにしてもとりあえずは触れておく、このことに意味があると考えます。

 私もこのことを学んでいれば、こんな失敗はしなかったのに…、と正直なところ悔やんだことが多々あります。

 「読書百編、意おのずから通ず」という言葉がありますが、素読は、声を出して何度も読んでいくうちに、自然にその意味が表れてくる、分かってくる、そうした読み方を言います。

 ほんの少しずつですが素読を続けることで、子供たちが幸福に生きるための原理原則を身につけてくれれば…、と考えています。

 参考までに、以前、懇意にさせていただいていた長峯誠都城市長の父である元参議院議員の長峯基さんの経営する幼稚園でも行われているそうです。


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2017年5月29日月曜日

戦気

 「戦氣」(せんき)。

 宮本武蔵の書が有名ですね。


 戦いに臨んだときの気迫を表現している言葉と言われています。


 武蔵の書は、この戦氣の後に「寒流帯月澄如鏡(かんりゅうつきをおびてすむことかがみのごとし)」という唐代の詩人白楽天の詩の一句を付け加えています。


 冷たい冬の夜、川面に映る月が鏡のように澄みわたっているという意味でしょう。きっと、澄みわたる心の状態が戦気に通じるといった意味で書かれたのでしょうね。


 いわゆる合気道における「すみきり」の境地。


 この置物は、書道家の押川仁さんから道場開きのお祝いにいただいたお気に入りの品です。


 
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武道的思考

 この本の著者である内田樹さんは、合気道の多田宏先生の門下で神戸女学院大学名誉教授の方です。

  「何かためになる本ないかなー」と書店で探していたときに偶然見つけた本。

  自身のブログを本にしたようで、視点が少し異なるので、少々違和感を覚えることもありましたが、堅苦しくなく楽しく読める珍しい武道本です。

 興味のある方はどうぞ。

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2017年5月22日月曜日

男の順序

 写真は薬丸(野太刀)自顕流の立木(横木)、薩摩と聞くと思い出します。


 薩摩の訓え ~ 男の順序


 一 何かに挑戦し、成功した者
 二 何かに挑戦し、失敗した者
 三 自ら挑戦しなかったが、挑戦した人の手助けをした者
 四 何もしなかった者
 五 何もせずに批判だけしていた者


 同じ九州人だからなのでしょうか?


 このランク付けには納得!です。


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2017年5月15日月曜日

タイ捨流の哲学「三世一貫の理」

 参考までにタイ捨流剣法の哲学を一つ紹介します。

 それは、「三世一貫の理」というもの。

 多分、タイ捨流の歴史において初めて発表するものだと思いますが、たいへん重要な内容ですので、ぜひ覚えてください。

 きっと、人生において何か重要な判断をしなければならない時の指針になると思いますよ。

 なお、タイ捨流等の伝統武道、若しくは古武道と言われるものには、生死の境を垣間見た先人たちの素晴らしい教え、哲学、智慧が残っていることに驚かされます。

 私もずいぶん助けられましたし、今も助けられています。

 内容については、多少宗教哲学的になります。

 なお、このような話にアレルギーがある方もいらっしゃるとは思いますが、そのような方には必要のない教えですので、ここから先は読み飛ばしてください。

 さて、「三世一貫の理」とは何か?

 「人は必ず死ぬ『生き物』である。

 人とは、物質体と意識体、つまり『肉体と意識体(魂・心)』それぞれ存在する次元の異なる世界を越えて合一したものであり、死とはその物質体のみが消耗しつくした状態のことをいう。

 物質体は、有限な存在で所謂消耗品である。
 意識体は、人の死と共に亡くならない無限な存在である。

 この意識体(魂)は、自我滅却を目的とした経験を積むためにこの人間界に修業に来るが、有限な存在の物質体(肉体)が消耗しつくし死を迎える。

 意識体は、『一般的に』来世へ向かうために一旦は中間世へ向かい、その後来世へ生まれ変わる。

 『一般的に』と表現したのは、人間界の修業が完了した人は、生まれ変わる必要がなくなるためである。

 次に『過去世-現世-来世』、若しくは、『現世-中間世-来世』のことを三世という。

 この法則を理解し、人生の判断基準の一つとして活用して、三つの世を一貫して生きることで初めて正しい人生を生きぬくことが可能になり、真に生き生きとした人生、前向きで積極的な人生を歩めるようになる。

この法則・原理を理解し、人生を達観しなさい。」


    ‥ということ。 このことを『三世一貫の理』といいます。

 信じる、信じないは皆さんの自由です。

 なお、合気道開祖は、「この合気道において禊をし、精神の立て直しをするのです。『この肉体は黄金の釜』であります。霊魂をつくり直すことができるのです。」と話されています。

 人間界に修業に来た魂を練り直すために必要な肉体のことについて、このように表現されたのだと思います。


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