宮崎県西都市を中心に活動している宮崎合気道会グループ「合気道元徳会」道場長による武道コラム - サムライハートSamurai Heart。私達は、合気道の素晴らしさを一人でも多くの人に伝えたいと考えています。興味のある方は、ぜひ一度見学にお越しください。詳細は、合気道元徳会のホームページをご覧ください。

2018年2月5日月曜日

悟る方法

 ある宗教家の言葉です。


悟る方法
 「多く観(み) よく観 多く聞き よく聞き
 多くかぎ よくかぎ 多く味わい よく味わい
 多く触れ よく触れ 多く思い よく思い
 もって悟るよりほかに手はない」


 結局のところ、自分の手で口に運び、自分の胃腸で消化しなければ自分のものにはならないということでしょう。


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2018年1月29日月曜日

狂乱

 大好きな時代劇(小説)「剣客商売」に狂乱という回があります。


 重苦しいストーリーと悲惨な結末になんとも辛い思いはするのですが、秋山小兵衛が師匠として諭す言葉がなんとも味があってよいものです。


 内容は、足軽という身分に比して強すぎる腕前を持ったがために、うとまれ、踏みにじられ、孤独においこまれた本多丹波守の家人で無敵流の剣客・石山甚市。


 石山甚市は、やさしく扱ってくれたのは親と剣の師匠だけであったが、醜男で足軽の身でありながら無敵流の剣の達人であるがゆえに、武士仲間から恨まれ・疎まれて過ごしたために心が捻じ曲がった剣客となってしまった。


 ‥という感じですが、


 甚一に対し、小兵衛は‥。

 
 「お前さん、そんなに死にたいのかい。己の気持ちの赴くままに刀を振り回して斬ったり、斬られたり、それが真の剣の道か。今の世の中、剣の道を極めたところでいったい何になる。ともすればひとかどの剣士になることが、かえって己の生涯を誤ることにもなりかねん。」


  「一昨日お主が路上で手にかけた侍な、木村何某という黒田藩の侍で、剣の腕を買われて士官がかなった新参者だったそうだ。ところがあのような死に方をされては藩の名にかかわる‥。遺体は引き取るが下手人の探索は無用‥、一切無かったことにしてくれと申し入れがあったそうだ。どうじゃ、剣によって立つものは、剣によって滅ぶ。哀れなものではないかい‥。」と諭す。


 まったくそのとおりです。真の武道は人生の糧になるべきものです。‥がしかし、そのことを理解している指導者(師)は少数だと思います。


 競技、そして格闘技を志す者は指導者としての技量を求めて道場を選ぶべきです。しかし、自身の人生の向上、糧を願う者は、人間性の高い敬虔な人物を求めてほしいと思います。


 さて、その後、哀れに思った小兵衛は、大治郎の道場で一緒に稽古をしようと石山を誘う。


 「わしと一緒に稽古をすれば生き返るぞ。 真の剣術というものは、人を生かし己も生かすものじゃ。 己の強さは他人に見せるものではない、己に見せるものだ。このことを忘れるな。」


 その後、甚市は、「あのような人がいるんだなぁ。(小兵衛のことが)大きくて豊かで‥、何もかも包んでくれそうな、あのような人が‥。あの人(小兵衛)についていけば、‥そうすれば確かに‥、俺にも新たな道が見いだせるかもしれん。今とは別な心静かな道が‥。」 そう思った石山は、小兵衛の門人になることを決心した。


 秋山小兵衛はその胸中を思いやり声をかけてやろうとするのだが、一足遅く、侍は狂暴な血の命ずるまま無益な殺生に走る‥、狂った甚一に対し、小兵衛は約束した稽古と称し、やむなく斬ることに…。


 悲しい話です。


 深くは申しません。
 武道とは、剣とは、次の言葉に集約されていると思います。


 「剣道では島田虎之助が『それ剣は心なり。心正しからざれば剣また正しからず。すべからく剣を学ばんと欲する者は先(ま)ず心より学ぶべし』と言っている。心が正しければ正しい技、正剣になり、『心正しからざれば』。つまり邪心だとごまかし稽古になる。だから剣を志した者は先ず心を正しくせよということにである」 小川忠太郎剣道範士


 心というのは、正しくしようと努力すれば正しくなるし、放任しておくと糸の切れたタコのようになります。「放心を求めよ」と孟子が言っているように、自分の方へとって返す努力が大事です。


 しかし心を正しくすると言っても、心というものは、どこにあって、どんな形をしたものか、それを知らずに平常心などと言ってみても、それは本質を欠いたただ言葉に過ぎません。釈宗活老師も
「心とは自己なり」と言っています。結局のところ、心というのは自己、自分のことでしょう。


 武道の本質とは、ここにあるべきだと信じます。


 武道とは、心を宇宙の法則に合致させ、よりよい人生を歩ませることが本質です。


 武道と競技の違い、ここのところを誤らないように努めたいものです。



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2018年1月22日月曜日

合気道でインフルエンザ予防!

 これを話すとバカ(笑)だと思われるかもしれませんが、実はインフルエンザに罹ったことがない‥。


 ひょっとして、気づいてないだけ?


 ‥なのかもしれないと思い母と姉に確認したら、二人とも「私達もないよ(笑)」との返事。父だけはあるらしい。


 私は特に生まれつき身体が強すぎるわけではありません。
 普通に風邪はひきます。


 もって生まれた体質なのでよくわかりませんが、いったいなぜ?


 そんな話を会員としていたところ、


 「最近、風邪をひかなくなった‥」、


 「よく考えたら最近インフルエンザに罹っていない‥」、


 との話がチラホラ。


 さて、合気道には「気育」という心身に生命エネルギーを取り入れるという考え方があります。


 「元気がない‥」、

 「なにか体調がすぐれない‥」、

 などは、生命エネルギー(気)が赤字状態のサインです。


 こういった場合、心身に生命エネルギーを取り入れる呼吸法を行えば、軽傷であれば即解決します。正しくやれば、本当に1回で解消します。


 「あぁ、リフレッシュできた」が、そのサイン!


 ひょっとしたら、「気育」の効果で免疫力も向上しているのかもしれません。


 標題の「合気道でインフルエンザ予防!」もまんざら嘘ではなさそうです(笑)


 皆さん、呼吸法で免疫力を向上させて、インフルエンザや風邪を乗り切ってまいりましょう。



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2017年12月18日月曜日

ジャッキーチェンの呪縛2

‥前回からのつづき


 私は小学生の頃、暗い映画館で一日中、ジャッキーチェンの映画を見ていました。
 私にとって映画の中の彼が憧れの存在だったのです。


 気がつくといつの間にやら、私の男としての理想像は、「肉体的にも精神的に強く、そして、真っ直ぐな正義感の持ち主、それに、楽しく、優しい人間性の持ち主」になっていた‥。つまるところ、まさに映画で見るジャッキーチェンだ。


 そして、当会の子供の理想像として、「気は優しくて力持ち」を掲げている。うっ、まさに映画の中のジャッキーチェンじゃないか。


 確かに理不尽な事を目にすると映画「プロジェクトA」の音楽がいつの間にか脳裏に流れてくる‥(笑) 普段は楽しく温和な性格‥だと思っていますが、理不尽なことを目にすると誰彼構わず注意してしまう自分がいる‥。


 昔からそうだ。
 意地悪な人、弱い者いじめをする人、立場を利用して威張る人などを見ると「プロジェクトA」の音楽が脳裏に流れてくる(笑)


 ‥というより、それを見逃したら、自分に対して何か気持ち悪いのが本音‥、許せない自分がいる。そして、きっと一緒に行動している者には迷惑をかけているはずだが、実はまったく反省していない自分がいる‥(笑)


 やはり、ジャッキーチェンの洗脳による呪縛だ。間違いない(笑)


 さて、前置きが長くなりましたが、幼少の頃に自身の目標とする人物像を持つのは大事だと思います。身近な人がよいと思いますが、いなければ歴史上の人物に学ぶべきだと思います。


 よく「尊敬する人はお父さん‥」、みたいな一般受けや好感度を狙ったいろんな意味で軽めの回答を聞きますが、私自身は気に入らない(笑) 理想は高くしてほしい。


 この件について、日本の黒幕と呼ばれた陽明学者の安岡正篤先生は、下記のように述べています。


 「人物学を修める上において、ここに捨てることの出来ない見逃すことの出来ない二つの秘訣がある。 それは極めて明瞭であって、第一に人物に学ぶことであります。つまり吾々の、出来るならば同時代、遡って古代、つまりは古今を通じて、凡そ優れたる人物というのを見逃してはならない。出来るだけ優れた人物に親炙し、時と所を異にして親炙することが出来なければ、古人に学ぶのである」。
※親炙:親しくその人に接して感化を受けること。


 「人物の研究というものは抽象的な思想学問だけやっておっては遂げ得られないものです。どうしても具体的に、生きた優れた人物を追求するか、出来るだけそういう偉大なる人物の面白を伝え、魂をこめておる文献に接することであります。その点古典というものは歴史の篩(ふるい)にかかっておりますから特に力があります。つまり私淑する人物を持ち、愛読書を得なければならぬということが人物学を修める根本的、絶対的条件であります」。
※私淑:直接に教えを受けてはいないが、その人を慕い、その言動を模範として学ぶこと。


 私の場合は、山岡鉄舟先生、そして、少し主旨が違うが、前述した映画の中のジャッキーチェン(笑)というところ。


 彼らの伝記を読み、歴史を知り研究し、生きた過程を深く考える。それが自身の血となり、肉となり、その人の人間性を構築する。


 そして、生きていれば良いこと、悪いこと、いろんな何かが起こる。それが人生です。
 その時に「彼らならどうするか? どう動くか?」を考える。
 それが進むべき方向性、正しい判断の力となります。


 どうぞ皆さん、遅すぎることはありません。
 私淑する人物を持ち、人生を過たず堂々と生きて欲しいと思います。

 きっとそのような人物を後世の人が私淑するのだと思います。




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2017年12月11日月曜日

ジャッキーチェンの呪縛1

 小学生の頃、宮崎市の映画館で初めて見た映画が、ジャッキーチェンの「ヤングマスター」でした。確か小学3年生。


 父の妹が独身の頃、私の姉と共に連れて行ってくれました。
 ちなみに初めて買ってもらったレコードも、この映画のサントラ盤。


 姉は、本当は当時のアイドル“たのきんトリオ”が出演している「ハイティーンブギ」が見たかったはず‥、しかし、そこは仕方なく可愛い弟に譲ってくれたのでしょう。


 それはさておき、映画の感想は、「(ジャッキーチェンに)痺れてしまいました‥」(笑)


 それからは、お年玉などをもらってお金に余裕がある時はバスで、お金が無いときは西都市から自転車で3時間ぐらいかけて映画を見に行きました。もちろん、一日中、ジャッキーチェンの映画三昧。何度も同じ映画を見ました。帰りが遅くなり、よく母に叱られたものです。


 そういえば、父に一度、ジャッキーチェンの「酔拳」、「蛇拳」、「笑拳」の3本立てを見に連れて行ってもらった記憶がありますが、映画の内容は拳法が違うだけでほぼ同じ(笑)、よくつきあってくれたものだと思います。


 学校では、ブルースリー派とジャッキーチェン派で別れていましたが、私はもちろんジャッキーチェン派。拳法の腕はもちろんブルースリーに軍配が上がりそうですが、私にとって魅力的に思えたのはジャッキーチェンでした。


 それはさておき、昨年の春のこと、昼食後に、ある喫茶店の前で若い女性を相手に暴言を吐いている50歳ぐらいの男を発見。


 詳しい状況を理解しようと近づいてみると、正義感から止めに入った一見チンピラ風の男性を交えて乱闘騒ぎに発展‥。


 私と一緒に食事をしていた方の制止を振り切り、乱闘騒ぎの制止作業に入ってしまう私‥。結果、取り押さえて、警察を呼び、事情聴取を受け終了。


 酒の席でその話を同級生にすると「昔から思ってたけど、ジャッキーチェンの映画の見過ぎじゃないの(笑)」と言われてしまいました。


 ドキッ。
 まずい。思い当たる節が多々ある(笑)


 先日、唐沢寿明主演の『イン・ザ・ヒーロー』 (IN THE HERO) を見たところ、一緒に見ていた者から「似ている‥(笑)」の一言。


 残念ながら唐沢寿明さんに似ているという意味ではなく、映画の中で、レストランで娘と食事している時にクレーマーの男性が女性店員に絡んでいたのを制止に入るシーンを見てのこと。周囲はもちろん迷惑だろうが、ついついやってしまう‥、私と同じ行動パターンだ。確かによくある。


 この時も、「ヒーロー者の映画の見過ぎじゃないの(笑)」と言われてしまった私。


 うっ、ひょっとして‥、これは洗脳!?

 
 ‥つづく



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2017年12月4日月曜日

「忍者の武術『龍之秘剣・タイ捨流剣法』Ninja Martial Arts Taisha-ryu Kenpo」の動画をアップしました。

 先日開催した「合気大祭・第2回西都市合気道演武大会」において、忍者の武術『龍之秘剣・タイ捨流剣法』の特別演武を行いましたので、その模様の動画をダイジャストにしてアップしました。

 ぜひ、ご覧ください!


【Youtube】
忍者の武術「龍之秘剣・タイ捨流剣法」
 Ninja Martial Arts Taisha-ryu Kenpo
https://www.youtube.com/watch?v=Y0fS6qUKEUY&t=4s


チャンネルはこちら!
「Ninja Martial Arts Taisha-ryu Kenpo」チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCCfJ3T5NdEIgHhCtWJCabbQ


 ついでにこちらもどうぞ。


合気大祭・第2回西都市合気道演武大会道場長演武
https://www.youtube.com/watch?v=agsVCTe2jV4



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2017年11月27日月曜日

カエルの楽園

 只今、衝動買いをした本を消化中です(笑)


 今回は、百田尚樹氏の最高傑作と噂される「カエルの楽園」を読んでみました。



 「安住の地を求めて旅に出たアマガエルのソクラテスとロベルトは、豊かで平和な国ナパージュに辿り着く。そこでは心優しいツチガエルたちが、奇妙な戒律を守って暮らしていた。だがある日、平穏な国を揺るがす大事件が起こる‥」


 具体的には、日本を中心とする東アジア諸国の関係をカエルの国になぞらえて書かれた小説です。 


 近隣諸国との問題は、今に始まったことではありませんが、北朝鮮情勢が緊迫感を増してきている現状では、ぜひ読んでおいていただきたい本です。


 ただ、高尚な本ではなく、また、特に面白くもありません(笑)


 近隣諸国及び日本国憲法等の現実的な問題について、課題提起した本だと思います。


 よろしかったらどうぞ。


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