ちなみに先ほどの倉本師範の言葉。
問:先生の技を見ていると演武のような打撃だけではなく、合気のような動きも多いですよね。
倉本師範:合気道の選手もうちの塾にやって来ますが、「パンチなどでガンガン攻められると合気道の技術は使えない」ということを言ってくる。であれば、「なぜ使えるようにするための工夫をしないんだ?」というのが僕の考え方。僕は「合気は使えるよ」と教えてやる。そして打撃の中でどう合気道の技を使うかを実際にやって見せてあげる。要はみなさんがそこの領域まで行けていないわけです。
問:確かに残念ながら合気道は実戦では使えないみたいなイメージは存在します。
倉本師範:実際は使えるんです。使えないというのは相手と触れ合うときの「入り口」が見つからないんですね。
‥とのことです。参考まで。
最後に、中村師範の言葉。
「その人に哲学がなければ、武道をやっていてもしょうがない」。
「自分が武道修行をやったことによって、いかにして社会の発展に貢献できるかどうかが全てだ。社会に貢献できないのなら、一人で山の中で突き蹴りをやればいい」。
「実技と理論を並行して学べ。実技の伴わない理論は空理空論であり、技術だけに走っても進歩は遅く、いたずらに苦労を重ねるだけである」。
「理より入る者は、技より入るものより一日の長あり。その技法を会得して後、手足の鍛錬をなすべきである」。
「社会生活の理想は平和であり、争いはあくまで避けなければならない。しかし、現実の社会生活には、まだ多くの争いまたは障害が伴っている。世には正義の仮面をかぶって心に邪悪の剣をとり、道理を無視する者が個人間にも、団体間にも、国際間にもあとを絶たないものだ。現代の現実にあって正義を貫くには、どんな障害にも打ち勝つ強固な意志と気迫、臨機応変の機敏と沈着を必要とする。これらの諸徳は、死生を越えて真剣の勝負を競う武道修行によって最もよく養われるのである」。
「身を護れ。相手を攻めようと思ったら自ら隙が出て、敵に乗じられるのである。身を護っていれば、相手の隙が自然に見えてくるのである」。
中村師範の哲学を総合的に解釈すると、結局のところ「鍛えた肉体と精神をもって、いかにこの世の進化向上に寄与できるか」を求めていたように思われます。
私も社会生活に生かせない武道に価値はないと思います。
たいへん勉強になります。ありがとうございました。
‥終わり
【リンク】
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