宮崎県西都市を中心に活動している宮崎合気道会グループ「合気道元徳会」道場長による武道コラム - サムライハートSamurai Heart。私達は、合気道の素晴らしさを一人でも多くの人に伝えたいと考えています。興味のある方は、ぜひ一度見学にお越しください。詳細は、合気道元徳会のホームページをご覧ください。

2016年5月16日月曜日

武道と料理(下)

 ここまで読んで気づかれた方も多いと思いますが、武道界も全く同じだと思います。


 合気道で言えば、例えば「小手返し」という技(料理)があるとすれば、指導者が構え方、手の握り方、体捌き、ステップなどの基本レシピを伝えます。


 古武道で言えば、型(料理)があるとすれば、指導者が一つ一つ構え方から剣の握り方、重心の位置、歩法などの基本レシピを伝えます。


 そのレシピの良し悪し、若しくは伝え方で門弟の技術に優劣が生じる。


 しかしながら、料理の“味を盗む”と同じで、武道界では、“技を盗む”と表現するように基本的なことを学んだら、心法、コツ、力の入れ方・抜き方などは自得しなければなりません。


 自得するほうがよいのです。


 いや、「するべきだ!」と言うべきかもしれません。


 自得するためには、なぜこうなるのか?
 ‥など、自分自身で考える癖や見る目を養わなければならず、その解決のために勉強し、稽古方法を編み出す。


 そして、自分の心身に応じた技を身に着けていく‥。


 自得するには、自己流では難しいし時間がかかります。やはり師の身近にいて学ぶことが最短距離だと思います。


 ‥料理人の世界と全く同じですね。


‥ということは、料理人と同じように私たち武道人も、自身の技のレシピを大事にするのはもちろんのこと、「レシピを改良(改善?)し続ける」作業も必要でしょう。


 また、新たな料理(技)を編み出すことを常に念頭に置いておき、伝統的レシピを元に常に半歩革新していくことが求められます。もちろん音楽家や書道家などの芸術の世界でも全く同じですね。


 楽譜などを元に学び、最後に自身の生き様なども含めたその人独自の表現を模索する‥。
 全く同じです。


 伝統を守り続けるだけではなく、常に半歩革新していく心構え‥。
 易経で言うところの「不易流行」。


 こうしなければ、どの世界も生き残ることができないのかもしれません。


 どうもこの世界は、「進化、そして向上」の伴わないものは、「自然に消え去るという法則」が存在するように思います。


 きっと、これも宇宙の意思なのでしょうね。


‥終わり



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